特集 歴史観のなき現代建築に未来はないV

 


作品
ボタニカルガーデンアートビオトープ〈水庭〉 石上純也
解説:自然の抽象度を変えてにわをつくる 石上純也
オーテピア 高知新図書館等複合施設 佐藤総合計画+
ライト岡田設計
解説:高〈知〉の樹 鳴海雅人+渡辺猛
INSIDE VIEW:プランニングと固有性を統合する 渡辺猛
ゆすはら雲の上の図書館+YURURIゆすはら 隈研吾
解説:斗きょう(木へんに共)と勾配屋根という東アジアの建築原理 隈研吾
INSIDE VIEW:四本の材が一点で交差する立体菱形格子 佐藤淳
松栄山仙行寺 原田真宏+原田麻魚
解説:都市の〈山〉がつくる公共性 原田真宏+原田麻魚
十字架教会 藤森照信+LignoAlp
解説:十字架だけの祈りの場 藤森照信
樹の茶室 藤森照信+加藤比呂史
解説:樹の茶室 藤森照信

184 pages
ISBN978-4-87140-953-7 C1352
2018年7月1日発行
¥2,566(税込)

 

特集
歴史観なき現代建築に未来はないV

INTERVIEW
隈研吾「歴史にラインを引くプレイヤーのスタンスとは」
「ポストイソザキ」の役割|歴史観なき市民主義の横行|
ビッグデータにラインを引く仕事|イソザキロスの日本にラインを引く2冊|
歴史観の喪失とプレイヤーとしての重み|アートにするためのパッケージ方法




日埜直彦「建築にとって歴史は問題になるか?」
のっぴきならないリアリティ|日本の建築家の根っこ|
実践から考える|パンドラの箱を超えて




三谷康彦「ランドスケープが積み重ねてきたもの」
日本の庭師、アメリカに渡る|人々が必要としているランドスケープ|
デザインと技術|歴史の中の文化の力


與那覇潤「偶然性と代理――歴史の不在を生きる技法とは」
失われた日本の歴史?|ジャポニスムの起源|歴史と型のせめぎ合い|
歴史の構造化|歴史なき偶然性と知性




神里達博「〈新中世化〉状況での建築の可能性」
科学=プロフェッシー 技術=プロジェクト|科学・芸術・技術の相関三角形|
科学と技術の区別がつかない日本|新中世(ネオミーズ)化する現代


wagashi asobi「コミュニケーションのプロセスから生まれ続けるスタンダード」
原点を見つめ直すと|つくり続ける歴史|できごとを見逃さない


藤原徹平「横断的地層から〈小さな楔〉を見出す視点」
アカデミーとしてのマインドセット|吉田鋼市の影響|
デザインを技術が凌駕する時代|現代文化の礎になった横断的な地層




稲賀繁美「海賊史観、輪廻転生、そして華厳」
世界覇権と歴史の飽和|もはや全球的状況は地域史観の力学ではとらえられない|
〈間〉の原風景




中村義明「大工が狙う100年後」



PLOT
「白井屋プロジェクト」編
設計:藤本壮介
語り手:藤本壮介・岩田正輝・中川俊之
phase 1
リノベーションから新築まで
「Folk Cafe in Ota」編
設計:平田晃久
語り手:平田晃久・松田彩加
phase 1
オブジェクトとしての存在感
「f project」編
設計:TNA
語り手:武井誠・鍋島千恵・小西泰孝
phase 2
ストラクチャーの検討

連載
エッセイ 地球の景色 23 藤本壮介
立衛散考 西沢立衛


GA広場
海、山、空、街が一つになる公園のような体育館とは
新香川県立体育館
SANAA

都市デザインの歴史を画すビッグプロジェクトになるか
うめきた2期地区開発事業

編集部
まちをつなぐ仕掛けとしての役場庁舎
大子町コモンゲート
遠藤克彦
バイオアクリルロッドや竹ひごをインシュロックで編み込む
NAMAKO
隈研吾