伊東豊雄によって生み出される、「新しい」建築を巡るドキュメンタリーが遂に刊行。様々な専門家を交えながら、設計初期から工事中、完成に至るまで、各段階のホットなタイミングで伺ってきたエピソードを1冊にまとめました。
今回取り上げる3作品は、デザインだけでなく、構造や施工など技術面でも、伊東事務所が新たな境地に挑戦した建築と言えます。当時の、まだ見ぬ建築の実現へ向かってドラマチックな展開をみせるプロセスは見物です。
序論に、伊東さんに次なる展開について率直に伺った二川由夫のインタヴューを掲載。各章末では、完成した作品を迫力ある写真と共に紹介しています。


インタヴュー
伊東豊雄の現在形」 聞き手:二川由夫


「多摩美術大学図書館(八王子キャンパス)」編
Phase 1 プロローグ 
語り手:伊東豊雄
Phase 2 実施設計までのスタディ 
語り手:中山英之,庵原義隆(伊東豊雄建築設計事務所)
Phase 3 現場レポート 
語り手:中山英之,庵原義隆(伊東豊雄建築設計事務所)
Phase 4 家具のデザインとレイアウト 
語り手:藤江和子
Phase 5 曲面ガラスのディテール 
語り手:中山英之,庵原義隆(伊東豊雄建築設計事務所)
伊勢谷三郎,舟岡努,林真行(AGCガラス建材エンジニアリング)
構造解説 最新技術を使って一気に原初まで遡る 
語り手:佐々木睦朗
作品紹介 多摩美術大学図書館(八王子キャンパス)

「多摩美術大学図書館」では、平屋案、地下案、地下+1層案、2層案、3層案など、初期案から実施案に到るまでの変遷を紹介。さらに、特徴的はSC造アーチの施工法や、面一で収められた曲面ガラスなど、様々な実施ディテールへの詰めに関してもエンジニアのナマの声を交えてリポート。ちなみに、当時の担当所員であった中山英之さんも登場します。


    「座・高円寺」編
    Phase 1 プロローグ 
語り手:伊東豊雄
    Phase 2 コンペ後の検討 
語り手:佐藤信(劇作家・コンペ審査/検討委員)
    Phase 3 実施案に至るまでのプロセス 
語り手:伊東豊雄,東建男,青島琢治,岡野道子(伊東豊雄建築設計事務所)
    Phase 4 ストラクチャー・スタディ 
語り手:東建男,青島琢治,岡野道子,木上理恵(伊東豊雄建築設計事務所)
満田衛資(満田衛資構造計画研究所)
鈴木健(佐々木睦朗構造計画研究所)
    Phase 5 鋼板コンクリートの施工 
語り手:青島琢治(伊東豊雄建築設計事務所)
鈴木健(佐々木睦朗構造計画研究所)
後藤和正,長門徹郎,足立千尋(大成建設)
柏谷伊知郎(桜井鉄工)
和田邦弘(SUNDAY CAD)
    Phase 6 家具デザイン 
語り手:藤江和子,野崎みどり(藤江和子アトリエ)
    作品紹介 座・高円寺
   

コンペ当選案から大きく変更されて実施案に到った「座・高円寺」。その裏側を、設計者である伊東事務所は勿論、審査・検討委員であった佐藤信さんからも伺っています。また、特徴的な曲面状鋼板屋根の建築を「具体的にどうつくるのか?」について、構造や施工、鉄板製作も含めて、構造や施工エンジニアの方々を交えながら、徹底的にドキュメント。


    「台湾大学社会科学部棟」編
    Phase 1 設計プロセス 
語り手:伊東豊雄
東建男,古林豊彦,矢部倫太郎,南俊允,
アンドレ・ギモンド(伊東豊雄建築設計事務所)
    Phase 2 書架デザイン
語り手:古林豊彦,矢部倫太郎,南俊允(伊東豊雄建築設計事務所)
藤江和子,野崎みどり,渡邉圭(藤江和子アトリエ)
    Phase 3 88本の柱と4種類のキャピタル 
語り手:矢部倫太郎(伊東豊雄建築設計事務所)
    Phase 4

開架閲覧の書架や置き家具 
語り手:藤江和子,野崎みどり(藤江和子アトリエ)

    作品紹介 台湾大学社会科学部棟
   

「台湾大学社会科学部棟」は、メッシュ・ファサードの初回プレゼン案、高層3棟+低層の第2回プレゼン案、そして、「ダブル・スパイラル」というアルゴリズムから生まれた構造体を有する図書館が独立した実施案までの変遷を紹介。上記2作品同様、家具デザインで協働している藤江和子さんを交えながら、特徴的な書架レイアウトに関するスタディについても御話を伺っています。


作品データ
272 total pages
ISBN 978-4-87140-475-4 C1352
Size : 257×182mm
2014年6月25日発行
¥2,500+税