特集 [コンピュテーション] ー進化する建築の創造とプロセスー
緊急インタヴュー 「完結しないかたちをつくる」藤本壮介

緊急インタヴュー
「完結しないかたちをつくる」 藤本壮介
サーペンタイン・ギャラリー・
パヴィリオン2013
藤本壮介


表紙は、今話題の藤本壮介さん設計による「サーペンタイン・ギャラリー・パヴィリオン2013」。よくあるジャングルジム的な遊具なのではないか? ご心配なく、事務所で5分の1でスタディしていた感覚は、それとは異なる質をしっかりと見据えていました。部材寸法や全体のスケール、空間構成……。新しい建築像の追求が、特別インタヴューから浮かび上がってきます。今年は、少し長めの会期で10月半ばまで見られますよ。


特集
[コンピュテーション] ー進化する建築の創造とプロセスー
最前線で活躍するキーパーソンにインタヴュー
小渕祐介 研究者/東京大学特任准教授
日本に来た理由
コンピュテーションとの出会い手仕事とコンピュテーション建築か,1分の1の模型かザハ・ハディドが持っているものデジタル・ファブリケーションの未来

隈 研吾 
建築家
ペーパーレス・スタジオとヴァーチャル・リアリティ
Rhinocerosプロダクション・プロセスとコンピュータ建築のアドバンテージ高度なコンピュテーションによる自然素材の復権

萩原 剛 
建築家/竹中工務店
BIMで施工は合理化するか?
設計と施工のギャップデジタルの精度/手作業の精度BIMのデザインへの影響

石上純也 
建築家
コンピュータ・ジェネレーション
コンピュータの極端さ自然現象を把握するツールコンピュータ・データの持つ原始性と解像度

徳山知永 
プログラマー
手の動かし方と合っているコンピュータ・プログラム
図面の発明とデフォルメ解像度と速度プログラムの現れ方

柄沢祐輔 
建築家
クラス4の建築
Small World Network「非場所化」への対応対称性を炙り出すアフリカの民族音楽とポリリズム

辻芳人+一居康夫 
建築家/大林組
リアル・モックアップをやめた!
光学的な現象を確かめるモックアップのジレンマ今後の展開

伊東豊雄 
建築家
ヴァーチャルな身体の理想と現実
モデル化とナマな身体「空気」のシミュレーション自然の仕組みの読み解き方地方と都市を繋ぐクリエイティビティへの刺激

金田充弘 エンジニア/Arup
シミュレーションのスピード
コンピュテーショナル・デザインのルールづくり新国立競技場について|マテリアライジング快/不快の判断体験のフィードバック

諏訪光洋+岩岡孝太郎
 FabCafe
デジタル・ファブリケーション+カフェ=?カスタマイズの欲求「つくる」ことの刺激とオープンさイメージを具体化する技術


特集では「コンピュテーション」をテーマに、縦横無尽な対話が展開します。ヴァーチャルな話? BIMのことでしょ? いえいえ、もっと建築の根本に関わる、建築家のスケッチの描き方や模型の見方に近い話です。様々な立場からの発言から、逆説的に伊東豊雄さんが仰った「未来の可能性を感じさせる新しい身体」が感じられるかもしれません。


作品
九州芸文館 本館 隈 研吾+日本設計
九州芸文館 アネックス1 SUEP.+日本設計
九州芸文館 アネックス2 隈 研吾+日本設計
キッズアカデミー太陽丘保育園 隈 研吾
森の回廊 前田圭介
真福寺客殿 宮本佳明
GLA近畿会館 岸 和郎
東京理科大学葛飾キャンパス図書館 日建設計


ヨーロッパでの活動が活発になるにつれ、隈研吾さんの建築は変わってきたのではないでしょうか。そのNEW隈の第一作と思っていた「九州芸文館」がついに完成! PLOTでも見え隠れしていた、空間の構成や、物理的な材料の選択と組み立て。いっそうプレハブ化、アッセンブリー化が進む生産システムの中で、これまでにない世界が追求されはじめているのかもしれません。


PLOT
「ファイヴァーズバーク・ビジターセンター」編
設計:石上純也、
語り手:石上純也+佐藤淳
phase 1
イメージの実現の仕方
(仮称)川口市火葬施設」編および
(仮称)赤山歴史自然公園」編
設計:伊東豊雄、
語り手:伊東豊雄+S.S.
phase 1
基本設計へ至るプロセス


石上純也さんと言えば、これまでにないイメージをアーティスティックに追求されている建築家……。展示したものが壊れたとか割れたとか、伝説多き人物で、意外と建築家としての実像は謎めいているかもしれません。今回は、構造家の佐藤淳さんと一緒に話してもらうことで、石上さんの空間イメージの実現のされ方をあぶり出します。石上さんは特集にも登場されますので、併せて読むといっそうイメージがふくらみます。


連載
現代の建築家 14「村野藤吾」
井上章一


「現代の建築家」第14回は、村野藤吾さん。なかなか「現代」にならないという声もありますが、すでに現代の日本の建築家の土台(束縛?)は現れ始めているように思います。戦中から戦後にかけて、そのひとつの軸は丹下健三でした。何かと対立的に捉えられがちの村野と丹下。その二人の関係がスリリングに語られます。丹下の『あの建物』のベースに、村野がいるという説は驚きです。


時評
エッセイ
地球の細道 88
安西水丸


GA広場
「内部・半外部・外部が混ざり合った場所」
愛知産業大学 言語・情報共育センター
栗原健太郎・岩月美穂
「現場レポート:約50ミリ厚の曲面シェル」
ズーラシア休憩棟
佐藤 淳
「都市の豊かさをつくるために必要なこと」
大阪駅北口 うめきた広場
安藤忠雄
192 total pages, 80 in color
ISBN978-4-87140-922-3 C1352
2013
71日発行
¥2,333+税